本人の意思を尊重し、尊厳を守るという出発点
訪問看護ステーション えんむすびが在宅ケアの根に置いているのは、ご利用者様の意思を尊重し、尊厳を守りながら療養を支えるという考えです。宮崎市島之内を拠点に、看護師が体調や症状の変化に応じた処置を行い、住み慣れた家で安心して日々を過ごせるよう手を入れていきます。医療の専門性が求められる仕事でありながら、地域で暮らす人の生活そのものに関わる点に、この事業の性格が表れています。
とりわけ代表取締役の中尾隆子が言葉にするのは、人生の終わりに向き合う時間はご本人にも家族にもかけがえのないものだ、という思いです。身体的な痛みや不安、日々の暮らしへの負担といった悩みに一つずつ向き合い、その方らしい時間が穏やかであるように専門的なケアを重ねます。この姿勢が事業の中心に据えられているからこそ、処置の正確さだけでは語れない在宅ケアの奥行きが生まれています。
自宅に届ける看護の中身と一日の組み立て
訪問看護ステーション えんむすびの訪問看護では、血圧や脈拍などのバイタルチェックを起点に、服薬の管理や点滴、床ずれや口腔のケア、入浴の介助までを担います。医師の指示やケアプランをもとに手当てを進め、その日の体調を見ながら内容を組み替えるため、同じ利用者でも訪問ごとに手の入れ方は変わります。取材していて、決められた処置をこなすというより、その日の状態から逆算して動いている印象を受けました。
午前に3件ほど、午後に3〜4件と、一日でおよそ4〜5件のお宅を回るのが基本の流れです。朝は8:30の朝礼で予定を全員に共有し、夕方は事業所の清掃と終礼を経て17:30ごろに退勤します。近い場所を数多く訪ねるぶん移動に時間を取られにくく、その分を一軒ごとのケアに充てられます。
宮崎市から児湯郡へ、専門職と組む支援の輪
訪問の範囲は事業所のある宮崎市内と、5町1村からなる児湯郡エリアに及びます。JR日向住吉駅から車で約2分という立地を起点に、地域で医療を必要とする方のもとへ看護スタッフが足を運びます。営業は8:30から17:30、日曜と祝日を定休とし、平日を中心に訪問を組んでいます。
この支援を一つのステーションだけで完結させているわけではありません。医師やケアマネージャー、地域包括支援センターといった専門職と連絡を取り合い、一人の療養者を多方面から見守る形をとっています。
地元で暮らしながら医療を受け続けたい人にとって、通院の負担を抑えて自宅でケアを受けられることの意味は小さくありません。宮崎市島之内の拠点から近隣を回る体制のため、依頼から訪問までの距離が短く、体調の変化にも動きやすい位置にあります。地域に根ざした一つの窓口として、在宅療養を望む人の選択肢を支えます。


