4店舗に共通する哲学、「やってみたい」を出発点に置く
「知らない・わからない・できない」は問わない——この一文が、チャレンジラボの支援方針を端的に表している。就労継続支援B型として、雇用契約なしに自分のペースで働く訓練ができる場を横浜市内に4拠点展開しており、2022年の阪東橋開所から3年足らずで関内・吉野町・蒔田へと広がってきた。体調に合わせた作業選択、短時間での参加、個別支援計画に基づく柔軟な関わり方など、利用者一人ひとりの状況を起点に設計されている。
「何から始めたらよいかわからなかったが、見学で全部教えてもらえた」という声が目立つのは、入り口でのサポートの手厚さによるものだろう。受給者証の申請から各関係機関への連絡まで、スタッフが代行する体制が整っており、手続きの煩雑さで諦めずに済む仕組みになっている。
月10万円超のケースも生む、外部作業の収益構造
チャレンジラボの工賃水準が高い理由は明確だ。不動産・内装・廃品回収の協力会社から直接受注するハウスクリーニング・エアコンクリーニング・空室清掃などの外部作業が、安定した収益基盤を形成している。代表の尾森氏が自ら清掃技術を習得し現場指導を担うことで、品質と受注量を同時に確保してきた。就労継続支援B型の全国平均工賃を大幅に超える月5〜7万円という数字は、この設計の産物だ。
学校のワックスがけ、プール清掃といった季節性の高い案件もラインナップに含まれており、外部作業のバリエーションは多い。「外で体を動かして、その分が工賃に出るのが励みになっている」という利用者の声は、現場志向の支援方針が機能している証拠でもある。
内側の多様性、Webからイラストまで広がる作業の世界
外部作業だけがチャレンジラボではない。内部では組み立て・梱包・シール貼りなどの軽作業に加え、Webコンテンツ制作・イラスト作成・ダイレクトメール代行といったデジタル系の作業も設けられている。イラストの得意な利用者がロゴやホームページ用の素材を制作した事例や、デザインに関心を持つ方が名刺・看板を手がけた実例もあり、「個性を活かした作業」の方針が形になっている。
各店舗が独自の作業特色を持って運営されているため、自分の得意や興味に合わせた拠点を選べる点も見逃せない。作業の種類が多いほど、「向いているかもしれない」と気づく機会が増えるという側面もある。
専門職の厚い布陣と、地域への接続
理学療法士・介護福祉士・公認心理師・精神保健福祉士が在籍し、医療から心理まで多角的にご利用者様を支える体制は、代表の尾森氏が医療現場で積んだ経験から直接生まれたものだ。通所前から日常生活や行政手続きの相談に応じており、事業所が「就労の場」であると同時に「相談窓口」としても機能している。地域包括支援センターやケアプラザとの連携により、医療・福祉機関からの紹介受け入れルートも整備されている。
自社雇用という選択肢も用意されており、事業所での実績を評価したうえで雇用契約への移行を後押しする仕組みもある。就労継続支援B型から一般就労へのステップアップを、外部任せにしない姿勢が貫かれている。


